まな板
料理をするときにまな板を使わない人はいないと思う。
僕も自炊するときは必ずまな板を使っている。
ある日、なぜ僕たちはまな板を使っているんだろうと思った。
答えは簡単で、すぐに出た。
まな板がないと包丁で台所とかが傷ついてしまうからだ。
でもさ。
まな板さんは傷ついてもいいのかな。
簡単ですぐに出る答えの裏にこそみんなが見えていない真実があるのかもしれない。
まな板さんだって本当は傷つきたくないはず。
そう思って僕は、いただきますの時に生産者さんや食べ物だけでなく、まな板さんにも感謝するようにしている。
そしてこの前大根を切った時も、流石にまな板は敷いたけれど、大根を切ってからなるべく包丁がまな板に当たらないようにやさしく切った。
そうすると、まな板さんの声が聞こえてきた。
「もっと強くしてぇぇぇ!」
なんだこいつ。
ただのMじゃねぇか。
僕は大根を切った後、さらに強く、必要以上にまな板を切り刻んだ。
「そうそう!それそれぇぇぇ!」
明日からはまな板を使わずに料理する方法を考えよう。